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さまよえる上大岡ママに朗報!駅ビル直結のウィリング横浜で週2回、親子のひろば「あどあどタウン」開催中!

「上大岡で、いつもどこで遊んでる?」
これは、上大岡に住むママたち同士がよくお互いにする質問です。

横浜副都心の一つであり、京急と市営地下鉄の二路線が乗り入れるターミナル駅でもある上大岡は、京急線の一日の乗降客数が横浜、品川に次ぐ第3位の14万人強、市営地下鉄は横浜市交通局内で第7位の7万人強。京急百貨店を中心とする商業施設が立ち並ぶ、横浜市内でも有数の商業地域です。

駅周辺には高層マンションが林立し、上大岡駅周辺を歩いていると少子化が嘘のように思われるほどたくさんの親子連れが歩いています。
しかし、各区に原則一つの「地域子育て支援拠点」、横浜市内に61ヶ所ある「親と子のつどいの広場」からは遠く、公園も、プレイルームのある地区センターも、無料で部屋の借りられる地域ケアプラザ、コミュニティハウスといった子育て中の親たちが集う場所も駅の近くにはありません。
駅のあたりで唯一の遊べる場所が、京急百貨店内と屋上の遊び場くらいです。

「京急百貨店内や上大岡駅前でママたちがさまよってる」
これは、港南区やお隣の南区の子育て支援関連の方から度々聞く言葉です。

とにかく子どもを遊ばせられる場所が極端に少ない上大岡駅周辺。
「親と子のつどいの広場」を作りたいという方がいる、そんな話も何度も聞きました。しかし、大きな商業地域であるがゆえに地価が非常に高く、広場を開設する場所が確保できないといった問題を抱え、多くの人に強く望まれているにもかかわらず、「親と子のつどいの広場」などの子どもと子育て中の親が安心して過ごせる場所は未だこの地域に作られてはいません。

そんな上大岡で、京急百貨店から直結のウィリング横浜9Fにて週に2回「親子のひろば」があると聞き、これは見てこなければと早速取材に行ってきました!

見晴らしのいいひろばで、親子でのんびりしよう♪

上大岡駅ビル直結の「ゆめおおおかオフィスタワー」内に、「ウィリング横浜」という福祉保健研修交流センターがあります。京急百貨店からも直結ですが、オフィスビルのイメージが強いので、地元の方でも入ったことのない方も多いかもしれません。

「親子の広場 あどあどタウン」はこちらの9F和室で週2回(原則火・金)10:00〜15:30に行われています。
赤ちゃんも安心のひろーい畳のお部屋にはおもちゃがたくさん!

大きな窓からは上大岡の街並みがよく見え、開放感があって気持ちがいいです。

かなりたくさんの親子が集まってもスペースは十分あったので、小さな赤ちゃんだけでなく、2、3歳のお子さんでもこちらは遊びに来ても大丈夫そうです。

こちらは飲食もOK。奥のテーブルがお食事用の席で、いつでも食事ができます。
駅周辺にはお弁当を食べられるところも少ないので、手持ちのお弁当や買ってどこかで食べたい時にもとてもありがたいですね!

お部屋の中ではどこでも授乳が可能です。パーテーションで区切られたようなスペースはありませんが、お食事テーブルの隣に少し奥まった部屋があるので、そちらなどでは静かに授乳がしやすそうです。ケープの持参がおすすめです。
ウィリング横浜の規定で残念ながらミルク用のお湯の提供はできないそうなので、必要な方はミルクのお湯も持ってきましょう。

「ママ大学」で子育てに役立つ知識を学ぼう!

「アドラー心理学」ってご存知ですか?
近年、アドラー心理学をわかりやすく解説した書籍をきっかけに、ビジネスや子育てなど幅広い分野でアドラー心理学が注目されました。

「親子の広場 あどあどタウン」を主催するのは「NPO法人 アドラーよこはま」。アドラー心理学の学習会なども開催している団体で、あどあどタウンでも月に1回ほど、「ママ大学」としてアドラー式子育ての講座が開催されています。

取材に訪れた日も「ママ大学」の開講日。この日のテーマは「叱り方って?」でした。
子育てしていると、子どもを叱らなければならない場面は必ずありますよね。子どもを怒ってばかりで、怒ってから後悔したりするなんてことも。

講座を聞きに、たくさんのママたちがひろばを訪れています。講座のある日はこの広場の利用者も特に多いそうです。
小さなお子さんを傍らで遊ばせながら、みんな真剣に講座を聞いています。

子どもにはどんな世界が見えているのか。
叱らなければならないような場面で、どんなことができるのか。
相手に伝わりやすくするにはどんな工夫ができるのか。
そんなことをこの日の講座では簡単なペアワークも交えながらお話していただきました。

「ママ大学」は毎回違う方が講師をされているのもおもしろいところ。講師それぞれの方のカラーが出るのが魅力だそうです。
毎回聞きに来ても「今日はどんなお話が聞けるかな?」と楽しみですね。

なぜ、子育てにアドラー心理学?

「自分の息子の子育てで苦労したから、もう必死に学んだのよ。」
子育てにアドラー心理学を取り入れたきっかけについて、そう語ってくださったのは、アドラーよこはま副理事の竹川さん。
竹川さんは保育士の資格を持っており、南区でも子育て支援の活動をされています。

竹川さんがアドラー心理学に基づく子育て支援活動を始められたのは、もう20年近く前になるとのこと。
今から20年前といえば1990年代後半。今でこそアドラー心理学の文字は書店などでもたくさん目にし、一般の人にも知られる存在になりましたが、まだ当時は日本の心理学の世界でもアドラーはマイナーな存在でした。

「学生の頃、保育士の勉強をしている時に先生が”おもしろい心理学がある”と言って持ってきてくれたのがアドラーだった。その時はまだピンと来ていなかったのだけど、自分が子どもを生んで、息子の子育てに苦労した時にふとその時のことを思い出したのよね」

そんな竹川さんが運命的な出会いをしたのが、お子さんを幼稚園に通わせている頃。
たまたま同じ園のお母さんで、アドラーを学ばれている方がいたというのです。

「そこからはもう、一緒にやろうよーって友達を誘いまくったのよ!」
笑いながら竹川さんはおっしゃいます。
子育てをもっとよくしたい。そんなお母さんたちが集まり、グループでの活動がスタートしたのでした。

上大岡に親子の居場所を作りたい!

月に一度はアドラー心理学をベースにした学びの場である「ママ大学」もありますが、週に2回の普段の「あどあどタウン」は誰でも無料で利用できる親子のためのひろば。

この上大岡駅前のウィリング横浜に10時から15時30分という長時間、毎週同じ曜日で場所を借りるのは、場所代も相当かかるし借りるための手間もものすごく大変です。
一体どうやってこの形にできたのか、私は知りたくてたまりませんでした。

「どうしても、上大岡に親子の居場所を作りたかったのよ。弘明寺にははぐはぐの樹がある、港南中央にははっちがある。でも、やっぱりこの辺りの中心は上大岡。なのに上大岡には親子のための居場所がない。だから、上大岡よね、どうしても!!」
アドラーよこはまの理事長である小野崎さんはそう熱く語ります。

小野崎さんも、竹川さんとはお子さんが同じ幼稚園のママ同士のつながりで、20年近くずっと一緒にこの活動を続けて来られています。

「本当はどこか固定の場所を借りられたらよかったのだけど、なかなか良い場所がなくて。
 一昨年に初めてウィリング横浜のこのお部屋を借りて、最初は週一回だったけど、全然人も集まらなくて(苦笑)ちらしを手配りで配ったりしながら、段々来てくれる人も増えて、こうして週2回開催できるようになったのは、ようやくこの春からなんです」

メンバー総出で場所取りをして、お金もご自分たちで工面されて、それがものすごく大変であることは想像に難くありません。そこまでしてこの場所を作ろうという思いは一体どこから来るのでしょう。
「もうね、意地よ!みんなで、絶対にやるんだぞって!おばちゃんたちの意地!」
おおらかな笑顔でそういう小野崎さん。

「子どもが小さい時に病気でとても苦労して、育児ノイローゼにもなりかけたんです。でも、幼稚園や小学校、病院、地域の方々に支えられ、助けられて乗り越えられたので、今度は私がこの地域の子育て中の方に恩送りをしたいと思ったんです」

恩送り、それは誰かに受けた恩をその人に返すのではなく、別の誰かに送ること。
小野崎さんがかつて子育て中に近所の先輩ママに助けられた時に、「私にお返ししてくれなくていいから、その分あなたが誰かを助けてあげて」と言われたそうです。
こうすることで、助け合いがその二人の間で完結せず、より外に外に助け合いの関係が広がっていくのですね。

一人で子どもを見る緊張から、ひととき解き放たれる場所

「あどあどタウン」にはいつでも最低三人以上のスタッフさんがいらっしゃいます。
”親が人を頼る姿を子どもに見せることで、子どもは人に頼ってもいいということを学ぶ”
これは、この日に聞いた「叱り方って?」の講座の中で私が心に残った言葉です。

「困ったときには、いつでも頼ってくださいね」
ちょっとトイレに行きたい、子どもが帰りたくないとぐずってる、そんな些細なことだけど、よくある「困った」。そんな時にも助力を頼みやすいように、いつでも十分な人数のスタッフさんがいてくださるそうなのです。

一人でがんばらず、助けて、手伝ってとみんながお互いに言い合えれば子育てはきっともっと楽になる。でも、「助けて」を言うのも少し勇気がいるもの。この場所は「ちょっと助けて」を言うための良い練習の場にもなるかもしれませんね。

ほっと一息できるこの場所では、新しいお友達や、子育ての助けになる学びと出会いがきっとあることでしょう。

小野崎さん、竹川さん、アドラーよこはまの皆さん、ありがとうございました!

文・写真:うえおかともこ



https://www.kodomoto.info/events/GNzjU4MAthU


ウィリング横浜に初めて行かれる方は、こちらのページの行き方を参考にしてください。

ウィリング横浜

横浜市港南区上大岡駅徒歩1分近隣コインパーキング
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子育て広場などの子育て支援イベントがたくさん!会場となる上層階からの眺めは格別です♫
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