急な陣痛から、子どもの習い事の送迎までー「子育てタクシー」の使い方
妊婦さんや小さな子連れで安心して乗れる「子育てタクシー」。
妊娠中の検診や陣痛のときから、少し大きくなってからは子どもだけでの習い事の送り迎えに来てくれたりと、移動で困ることが多い子育て中に大きな力になってくれるタクシーです。
急な陣痛から、子どもの習い事の送迎までー「子育てタクシー」の使い方
夜中でも明け方でも急に訪れる陣痛。公共交通機関が使いにくい時に、タクシーはとても頼りになりますね。
そんな時「子育てタクシー」だと、いざという時に電話一本ですぐに自宅に来てくれて、研修を受けた子育てタクシードライバーさんが温かく迎えてくれます。
行き先の病院から緊急時の家族の連絡先など把握してくれているのも安心です。

まずは利用登録しよう
「子育てタクシー」は一般社団法人全国子育てタクシー協会に加盟する全国120を超えるタクシー会社で運行されています。利用するには、まずは近くの加盟タクシー会社に登録を行います。
横浜市内の子育てタクシー配車可能エリアはこちらです。横浜市では、18区中17の区で提供があります。(※2026年7月の情報)

子育てタクシーは日本全国にあります。横浜市内を含め、全国の加盟タクシー会社の一覧はこちらです。
https://www.kosodate-taxi.com/member
登録の際には、電話番号と住所、お迎え場所、送り先(病院や園、習い事など)、妊娠中の場合は出産予定日、緊急連絡先をタクシー会社に伝えます。すると、タクシーの依頼で電話をしたときに、登録情報を参照してすぐに指定の場所まで迎えに来て、送り届けてくれます。
普段タクシーというのは誰かわからない人を乗せるのが普通です。しかし、子育てタクシーでは緊急連絡先も登録しているので、陣痛や子どもだけで乗っている時など不測の事態が発生する場合にも連絡を取ってくれるので安心です。
子どもだけで乗せる時はどうする?
習い事や園の送り迎えが任せられたら、とても助かるという場面はありますね。子どもだけでタクシーに乗るというのは、実際にどのような流れになるのでしょう?
例えば習い事の場合、迎えに来るのが保護者でないということは、習い事側も知っておいてもらわないといけません。ですから、実際に利用する前にタクシー会社さんは保護者と送り迎え先の両方とお話して、迎えの場所などしっかり打ち合わせします。
園でも、迎えに来る人が誰なのか把握していないと引き渡しができないということにもなりかねませんので、保護者側からまずは園に伝えて、子育てタクシーの方が迎えに行くということを伝えます。
細かな気遣いで、子どもの一人乗りに対応
タクシー会社さんのこの事前の面談は、料金は発生しない部分なのですが、安心して子どもを送り届けられるように、とても丁寧に行ってくださいます。
料金の支払いも、子どもだけではできません。ですから、子どもだけで乗せる場合には料金は後払いで、月ごとにまとめて一括で請求など、柔軟に対応してもらえます。
想いが繋ぐ「子育てタクシー」
子育てタクシーは、約20年前、ある母親が出産のために陣痛中にタクシーを呼んだ際、破水していることを理由に運転手から「オレの車のシート汚すなよ」と言われた経験がきっかけで生まれました。
この話を聞いた子育て支援団体NPO法人わははネットの理事長 中橋恵美子さんが「安心して利用できる子育て世帯向けのタクシーが必要だ」と考え、タクシー会社と連携して子育てタクシー事業を開始。妊婦や子育て家庭の移動を支える仕組みとして広がり、全国子育てタクシー協会の設立へとつながりました。
妊産婦、赤ちゃん、子どもたちが安心して利用できるように
子育てタクシーが横浜でも始まったのは十数年前のこと。
「子育てタクシー」を行う一般社団法人全国子育てタクシー協会の会長で、鶴見区の東宝タクシー株式会社 代表取締役の大野さんにお話を聞きました。

「タクシードライバーは、60前後の男性が7,8割。ドライバーによって当たり外れが多いと言われていました」
「彼らも、自分が子どもの頃と今とでは全く状況が違います。ですから、子育てタクシーを運転するドライバーは全員が子育て世帯の状況などを学ぶ研修を受けます」
筆者も、出産の際には事前に子育てタクシーに登録し、陣痛が起きた際に呼んで病院に連れて行ってもらいましたが、電話の窓口の方もドライバーさんも、とても丁寧に対応していただき、安心して利用することができました。
出産の際に利用する「こうのとりコース」は登録が多く、鶴見区では年間2400名出生のうち、1200名の登録があるそうです。
「タクシー会社が24時間やっているというのは当たり前ではありません。インフラの維持も大変ですが、夜中でも対応できるように体制を整えています」
「卒業の時にお手紙をいただいたり、喜びや感謝の声をいただくことも多く、そうしたことは私たちにとってもとても励みになっています」と大野さん。

子育てタクシーを実施することはとても大変です。それでも、妊産婦や子どもたちを運ぶ交通インフラとしてこの仕組みを支えてくださっています。感謝をもって、この子育てタクシーを利用していきたいですね。


