<ニュース>学校や園では学ばない、多様な学びと体験の場を地域の大人たちの手で作ろう!「あそびい こどもカレッジ」ビジョン説明会レポート

子どもたちがこの社会で生きていくために、どんなことを学ぶのが本当に役に立つのか。学校の授業以外にも、習い事とかも色々やらせた方がいいかな、子どもに多様な経験をさせたいなと、子どもの学びについては、親なら誰しも考えることでしょう。

地域での子どもの多様な体験と学びを提供する枠組みを創ろうという「あそびい こどもカレッジ」の説明会が、2019年1月27日(日)関内のKosha33にて行われました。

「あそびい」とは

「あそびい」は、横浜・湘南の子どもとのお出かけ情報を掲載、2015年の開設以降3年半でのべ400万人が訪問する、横浜を代表する地域の子育て情報サイトです。
横浜で子どもを同じ保育園に通わせていたパパたち二人が立ち上げた、株式会社パパカンパニーが運営しています。


株式会社パパカンパニー 代表取締役 添田昌志さん(左)と同 取締役/最高執行責任者 高瀬康道さん

パパカンパニー代表取締役の添田さんによると、あそびぃに掲載された多くのイベントが満席になるなど、横浜市内での子ども向けイベントや体験活動はたくさんのニーズがあり、供給が足りていないという実感があるそうです。

一方、あそびぃは横浜市内外の多くの企業と連携していますが、企業側は各企業が主催しているイベントをWeb上で告知するだけでなく、企業の持っている施設をもっと活用してもらうなど、場に訪れてもらうことで、親子にその企業の活動を知ってもらいたいという要望もあるとのことです。

「あそびい こどもカレッジ」が子どもとその親に提供したいこと

そんな背景のもと、「あそびい こどもカレッジ」ではどのようなことを行っていきたいのか。
共同で事業を進められるソライロデザインワークスの今井将さんよりお話がありました。

日進月歩で進化し、昔のようにおじいちゃんやおばあちゃん、先生に教えてもらうことだけでは社会のことを知ることができなくなってきた現代。
大人よりも中学生の子の方が知っていることもある。大人も、仕事だけでなく、たとえば趣味のキャンプのことは詳しいとか、それぞれが人生の中で獲得してきた様々な知識やスキル、生きてきた中で得た失敗の経験も、ほかの人にとって大きな学びになる。

「”しくじり先生”をやるのは別に有名人じゃなくたっていいと思うんですよね」
と今井さん。何か教えなきゃと思うとハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、人生の中でうまくいかなかったことも含め、自分がこれまで経験したものを外に出すのであれば、誰もが先生になれそうですね。

そうした、みんなの様々な経験を子どもたちの学びや体験につなげる場をつくること。
こんなスキルを提供できるという人と、こんなことを学びたいという人をつなげるマッチングを行うということが、このプロジェクトの趣旨でした。

「単にこの内容の講座を受けたいというだけでなく、”この先生だから学びたい”というように、人と人がつながるよう、人にコミットするサービスにしたい」
と今井さんは熱っぽく語られました。

今回の説明会参加者の方々はみな、名前と何を教えられるかを書いた名札をつけていました。
たとえば、「マジック、バルーンアート」「英語」。弁護士をされている方で「交渉」、ファイナンシャルプランナーの方は「お金のこと」などなど、子どもだけでなく親の方も学んでみたいなと思うような様々な内容が、たくさんありました。

「おじいちゃんおばあちゃんも教える側になることはできますか?」
というのは、作業療法士をされている方からのご質問。

今回、小さな子連れのパパママで、子どもに何か教えることに興味があると来られてた方もいらっしゃいましたが、現在子育て中でない方、おじいちゃんおばあちゃんももちろん大丈夫とのこと。

「子ども向けの講座に子どもが参加している間に、同伴の親も別で大人向けの講座を受けられるということも想定しています」
とはパパカンパニー添田さんの弁。

子どもの興味、可能性を発掘すること。また、子どもだけではなくそれが親の学習の機会になることをねらいとしているそうです。

【人と人をつなげ、経験の共有をしたい。子どもも大人も人生の選択肢を増やすサービス】
これは、「あそびい こどもカレッジ」のスライドにあったメッセージです。

子どもも大人も、この横浜の様々な場所で、多様な学びを得られる。地域での新たな人と人とのつながりの場が生まれるよう、数年をかけて試行錯誤し、このプロジェクトに共感するみなさんとともにこれから作っていくサービスです。

「おもしろそう」「私にも何かできるかも」と思った方は、下記URL内のフォームにてご参加ご応募ください。
https://asobii.net/57483

文・写真:うえおかともこ
※写真提供:あそびい(集合写真のみ)