どうにかしたい、子育てのイライラー「怒りのヒミツ」を知って


毎日子どものことでイライラ。些細なことで怒ってばかり。こんなちょっとしたことで怒りたくもないのに、どうしてこんなに怒りが収まらないのだろう?
こんな小さな子どもに怒り散らしてばかりの自分自身が嫌になる。

子育てをしていて、そんな経験はありませんか?

これは、コドモト代表の私うえおかが実際に経験したことです。

子どもが3歳と1歳だった数年前、私の心はもう限界でした。娘が悪いわけでもないのに怒ってしまっては、後で自己嫌悪。何かの拍子に涙が止まらなくなったり、手の震えが収まらなくなったり。育児ノイローゼになりかかっていたのかもしれません。虐待も人ごととは思えませんでした。

「もう限界」

激務でずっと相談できなかった夫についに訴えたのは、身体的な異常も顕著になってきた頃でした。

私は夫に話したことをきっかけに、少しずつ暗闇から抜け出すことができました。でも、本来の自分に戻ってきたと思うようになるまでには、数ヶ月以上かかりました。

「誰も教えてくれなかった怒りのヒミツ」というオンライン講座があることを知ったのは、最近のことでした。もしあの頃にこの講座を知ったならば、聞きたかった。そう思って参加したこの講座は、怒りという感情に飲み込まれることなく付き合っていくための助けになるものでした。

今、イライラをどうにかしたいと思ってこの記事を読み始めてくれたあなたに、誰も教えてくれなかった怒りのヒミツを紹介したいと思います。

リスママによるオンライン講座・怒りのヒミツ


「誰も教えてくれなかった怒りのヒミツ」はNPO法人リスニングママ・プロジェクト(以下 リスママ)の開催するオンライン講座。
https://lis-mom.jimdofree.com/単発講座/怒りのヒミツ講座/

リスママは「聴く」ことの訓練を受けたリスナーが、1対1で話を聴いてくれる「おはなしDAY」を始めとした、オンラインでの子育て支援を7年に渡って続けてきた団体です。子育て中の方向けに、心とコミュニケーションに関する各種講座も行われています。

オンライン講座「怒りのヒミツ」はそれらの講座の一つで、怒りについての7つのヒミツを教えてくれます。

怒りのヒミツ

本当に怒っている時って、前後の見境がなくなってしまったりしませんか?
理性が飛んでしまって、言いたくもないことを言ってしまったり、自分で自分がコントロールできなくなってしまったり。

なぜ、そんな感情が存在するのでしょうか。

怒りは悪モノ?

講座では、まずこの問いから始まります。

「やっぱり、必要があるから存在する感情なのかな」と、この投げかけによって一歩引いて「怒り」を眺められるようになります。

そして続く2つ目3つ目のヒミツ、「怒りの仕組み」と「怒りの役割」。生物としての私たちにとって、この感情が必要な理由をやさしく教えてくれます。小難しい話ではないので大丈夫!

「アンガーマネジメント」というった言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。
「怒りが収まるまで6秒待つ」という「6秒ルール」は怒りのコントロール、アンガーマネジメントの有名な手法の一つですが、これが効かなかったり、カッとなってしまった時にすぐに思い出せないこともあります。

リスママの講座では、怒りの仕組みを伝えた上で、この6秒が何のためのものなのかを説明します。私たちの脳の中で何が起こっているのか、普段は考えない科学的な視点で見ることも、「怒り」から距離を置くのに役に立つと感じました。6秒ルールについて、他で聞いた説明よりも腑に落ちたといった感想を持たれた方もいました。

怒りは火災報知器

怒りは火災報知器

これは、怒りの役割を知る中で、私が印象に残った表現です。

火元は何なのか。何が燃えているのか。

子育ては、毎日思ったようにならないことの連続です。

一生懸命作ったご飯を食べてくれない、自分が食べるのはいつも余りもの、部屋を片付けても片付けてもすぐ散らかる、自由にトイレにも行けない、休憩できない、寝れない…。

言葉にすると些細なことも多いけれど、「自由」、「達成」、「選択」といった、人が普遍的に望むこと、「ニーズ」が阻害されている状態が毎日続きます。
カラカラの燃えやすい薪が、どんどん積み上がっていくようなものです。

ボヤのうちに収まれば良いけれど、大きな火事になってしまうと、それは容易には止められなくなってしまいます。

では、どうすれば良いのでしょうか?

自分にとっての「ニーズ」の大切さを、この講座では学びます。

講座でいただいたニーズのリストには、「自由」、「達成」、「選択」の他にもたくさんのキーワードがあり、ぱっと目を通しただけでも直感的に気になるもの気にならないものがありました。

それだけ多様なニーズを人が持ち得るならば、自分の望みを知ることも簡単ではなく、人の望みを知ることなど、なおのこと難しいだろうと感じました。

(怒りは)自分自身でなんとかするしかない
と講師の方はおっしゃいました。

怒りのことを知るほどに、本当にそうだなと、この言葉が腑に落ちてきます。
講座の時に取ったノートを見返すと、「怒り」を見つめるための様々な角度からの視点が提示されていたことに改めて気付きます。またいつか怒りに溺れそうになったならば、自分自身の怒りを観察し、解決するための糸口を見つけるため、私はこのノートを見返すことでしょう。

怒りを知ることとは

講座を通して私が感じたのは、「怒り」を大切に扱うことは、自分自身を大切にすることだということ。

怒りを消さなくても良いのです。なかったことにしなくて良いのです。

怒りは、
今の自分にとって、命がかかっている
死ぬほどの危機だと感じている

状態だということ。

この言葉を、大袈裟だと思いますか?

私はこの言葉に強い実感がありました。
その感情が溢れて止まらない時に、身体にも異常をきたすということを、自分でも体験していました。
鬱やノイローゼはイメージしやすいですが、胃腸炎や顎関節症、ヘルペス、ひいては癌など、ストレスが影響されると言われる病気はたくさんあります。

強い怒り、これが病の原因になったと思われる人が、私の家族にもいました。
その人には、吐き出しても吐き出しても晴れない怒り、苛立ちがありました。何年も、何十年も。自分自身の怒りの源を、どうしたらそれを解消できるのかを知っていたならば、そんなにも長いこと苦しむことはなかったかもしれないと思うのです。

この記事を読んでいるあなたは、自分自身のイライラに苦しめられているかもしれません。
あるいは、大切な人を心配してこれを読んだ人もいるかもしれません。

「怒り」を知ることは、自分自身を知ること。
そして、これからの人生を快く生きるための一助になります。

人は、思っているほど自分自身を知らず、自分自身を知ることは、簡単なことではありません。
でも、一人で向き合ったならば暗中模索なこの長く果てしない道のりを、「怒りのヒミツ」の講座では光を照らして道筋を示してくれます。

小さいお子さんが側にいても大丈夫です。
自分自身のために、あるいは大切な誰かのために、2時間、「怒りのヒミツ」のお話を聞いてみませんか?

講座の後には、きっとひととき穏やかな気持ちになっていることでしょう。
心に溜まってしまった燃えやすい薪は、すぐに全部はなくならないかもしれないけれど、それを安全に取り除く術を教えてくれます。

1対1で話を聞いてもらえる

リスママの「おはなしDAY」では、1対1で20分間無料で話を聞いてもらうことができます。
何かを否定されることなく、誰かと比較されることなく、不要なアドバイスをもらうこともなく話を聞いてもらえるというのは、貴重な時間かもしれません。

講座で2時間集中して聴くことや、初めてのオンライン講座で心配などあれば、まずは「おはなしDAY」を利用してみるのも良いですね。自分自身のニーズを知るために、おはなしDAYで話を聞いてもらうのもいいなと思いました。

コロナの影響で家で過ごす時間が長くなり、家族でずっと共に過ごす大変さや、色々な心配事で心が落ち着かない日々が続きますね。

大変なことはあるけれど、子どもと共に過ごせる日々というのも永遠ではありません。
この限りある時間を、苦痛ではなく、良い時間であったとあとで思い返せるように過ごしたい。私自身についてもそうだし、今子育てをしている誰かもそうであって欲しいというのが、私の願いです。

あなたにとって「今」がより良い時間になるように。
この言葉が誰かに届き、一人でも誰かの救いになればと願います。

リンク
リスニングママ・プロジェクト HP
誰も教えてくれなかった怒りのヒミツ
おはなしDAY
※おはなしDAYは女性のみ参加可となります。リスママの各種講座は男性参加OKです。

文:うえおかともこ